SANMARINO STORY 04

STORY 04

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お客様の“生の声”を反映した商品開発

サンマリノは創業以来、アパレル卸売企業として実績を積み重ねてきました。アパレル業界の流通構造は、原料や材料を生産する川上、製品をつくりそれを卸す川中、消費者へ販売する川下と役割分担されていましたが、現在はその垣根が取り払われつつあります。川中にいたサンマリノも、川下まで進出しました。その経緯と狙いについて、紹介します。

小売事業は総売上の約2割に

「これは私がやる仕事だ。そういう意気込みは入社前から、ずっと持っていました」

サンマリノの小売事業について、代表取締役社長の中森英典はそう語ります。サンマリノは2004年にネット直販をスタート、2005年に初の直営路面店をオープンしますが、これらはアパレル商社、外資系アパレル専門店を経て2001年にサンマリノに入社した中森が、いち社員として手がけたものでした。

「サンマリノ入社前にアパレル専門店で店長を経験し、店舗という空間をお客様と共有することで伝えられること、伝わってくることに大きな価値があると実感しました。サンマリノが企画開発した商品に自社ならではの“迫力”や“説得力”をもたせるには、商品を実際に着るエンドユーザーとの直接の接点となる直営店を持つ必要があると考えたのです」

中小アパレルメーカーが卸から小売をやることは、とても難しいといわれていました。そのため、この挑戦は社内でもあまり理解を得られず、「“ひとり事業部”みたいなものでした(笑)」と中森は振り返ります。当時はファストファッション前夜、スマートフォン前夜という状況で、お客様の購買行動も現在とはまったく異なるものでした。そんな状況で中森はECサイトを立ち上げ、東京・原宿に直営第1号となる店舗をオープンします。

「立ち上げた当初は苦労しかありませんでした。それでも、ネットに最初の注文が入ったときは胸が熱くなりました。その後もしばらくは微々たる成果しか上げられませんでしたが、これを積み上げていくしかないと。店舗の運営もまさに暗中模索でしたが、『絶対に勝つまではやめない』と決めていました」

その後、ネット通販では『ZOZOTOWN』にも出店。直営店舗は社内企画による自社オリジナル商品を販売する『NAVAL』へのリニューアルを経て、現在は原宿店、下北沢店、ダイバーシティ東京プラザ店の3店舗を展開しています。ECサイトと直営店の売上は、全社売上の約20パーセントとなり、今後はさらなる拡大が見込まれています。

インタビュー画像
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スマホが変えたお客様との関係

小売事業の展開は、現在のファッションビジネスにおいて、スマートフォンの普及に伴うSNSの重要性を再確認させるものでした。

「お客様はスマホでECサイトやSNSをチェックして、自分のライフスタイルに合った商品を購入します。そういう意味で、すべての起点がスマホになっているといえます。私たちはブランドごとにインスタグラムでアカウントを作成・運営していますが、小売事業を始めた頃とは、流通、情報、トレンドの流れが一変したことを強く実感しています」

サンマリノの服を気に入ってくれたお客様が、ブランドのハッシュタグをつけてSNSに投稿、その画像が大量の「いいね!」を獲得する――マスメディアに広告を出さなくても、お客様の行動が何よりのブランディングになるのです。

「お客様の反応に私たちにもスピード感ある対応、企画が求められています。そこにはもはやBtoBやBtoCといった区別はありません」

エンドユーザーの情報収集・発信力がかつてないほど高まっている現在、個々のお客様のライフスタイルをより楽しく豊かなものにするため、サンマリノは小売事業で得た“気づき”を商品企画に役立てています。

株式会社サンマリノ
代表取締役社長 中森 英典