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2021.9.30

頼りは治療薬

 明日から緊急事態宣言が解除されることになりました。宣言と重点措置がどの地域にも出されていない状況は、今年4月4日以来、約半年ぶりとのこと。制限が緩和され、世の中が動き出すことへの期待感はとても大きいです。
 
 一方で、コロナウィルスにどう対応していくか。これは引き続き私たちにとって大事な問題で、会社をやっていく上でもとても重要です。当然、予防は徹底する。ワクチンを打てる人は打つ。それでもかかってしまったらどうするか、どうしたら重症化を防げるのか。
 
 どんな考えの人でも、実際に罹患したら医師や薬の力に頼るしかありません。27日には、7月末に一部で始まった抗体カクテル治療の「ロナプリーブ」に加え「ソトロビマブ」という点滴用の薬も日本で承認されました。また、一昨日28日には、飲み薬を年内に出せるかもしれないと塩野義製薬が発表し、少し明るい兆しが見えてきました。
 
 それにしても8月は日本全国大変なことになりました。デルタ株というのがとてつもない力で広まり、感染者・発症者が激増し、ピーク時には自宅療養者が約130,000人ともいわれていました。そこまでなってしまったら、経済どころではありません。重症化しているにもかかわらず受け入れ先がなく亡くなられたり、感染した妊婦さんが病院に入れず早産の赤ちゃんが命を落としてしまうといった大変悲しい出来事も報道されていました。
 
 保健所を通さないと医者にかかれず、治療の必要な人が適時・適切に手当を受けられていたとは言い難い状況。それが中等症・重症者を増やす一因にもなってしまう。これは私の主観ではなく、実際にお医者さんが話されていたことです。全国各地に体をはって熱心にコロナ患者を診ている開業医さんはおられるし、この時点でも経口の代用薬はありました。しかし、指定感染症のしばりや諸事情で、簡単には診てもらえず、薬もすぐには処方してもらえないようになっていました。
 
 ピークの先月は、私の身近な人も何人か罹患しました。本人がいかに辛い症状となり、精神的にも大きなダメージを受けるかということと、テレビで報道されていた医療の逼迫と保健所のパンクが事実であることをリアルに体感しました。そうなると自分たちで出来ることはやらねばという気持ちになり、あれこれ聞きまわったり、自宅療養中の友人に食料を届けたりしてました。
 
 医療従事者の皆さんや保健所の方々は必死に仕事をされている。でも、マンパワーには限界がある。昨年のコロナ初期と今では状況が違うし、いろいろな知見も得られてきたはず。なので、すべて保健所通しというやり方を変え、早い段階で近所のお医者さんに治療してもらうことができ、重症者を増やさないように仕組みを変えられないものかと強く感じました。

 ワクチン接種は、いろいろありましたが2回完了の人が今日で約6割(59.3%)に達したようです。無料で接種してもらったいち国民として、そして休みをつぶして我々の接種にあたってくれた先生や看護師さんに心から感謝してます。やがて効果的な飲み薬が実用化されれば、今度こそ心おきなく人と集まって食事ができるようになるでしょう。そんな日が来ることを励みに、油断せずこのコロナ禍を乗り越えていきたいと思います。